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インフルエンザ受診のタイミング

今年は例年より早めにインフルエンザが流行し始めています。インフルエンザは通常の風邪とは違い、高熱、悪寒、全身の痛み、食欲不振、倦怠感などの全身症状を伴い、ときには肺炎、脳症などの合併から死に至ることもあり得る怖い疾患です。しかも感染性(飛沫感染、接触感染)が高いので感染予防対策(うがい、手洗い、マスク着用、人ごみに行かない等)が必要です。
言うまでも無く予防接種も重要です(但し、今年度は予防接種を受けてある方の罹患者が多いのが気になってはいますが・・・)。睡眠や栄養を充分摂り免疫を高めておくことも併せて大切です。

今回、皆様にお伝えしたいのは、上記のようなインフルエンザ様の症状が出現したときに、どのタイミングで医療機関を受診したら良いかということです。
例えば、ある日の午後から発熱、悪寒、全身の痛み等の症状が出始めたときに、以下の3択であれば皆様はどれを選ばれるでしょうか?

①その日の夕方に受診
②翌朝に受診
③翌日の午後に受診

ここで配慮すべきは(少し専門的になりますが)、インフルエンザ迅速検査キットの感度の問題です。インフルエンザ様症状で医療機関を受診すると、医療機関ではインフルエンザ迅速検査キットを使って検査を行います。
現在流通している検査キットは、発症後12時間過ぎれば(インフルエンザウイルス量が十分に増殖している状態)、7~9割の陽性率が期待できますが、12時間以内では(検査のタイミングが早すぎてウイルス量が十分に増殖されていない状態)陽性率がかなり下がります。12時間以内でも運よく陽性であれば治療は簡単なのですが、そうでない場合は翌日に再度検査が必要となります。検査を受けられた方はお分かりですが、鼻腔内に綿棒を入れる検査ですが、多少の痛みを伴いますので出来れば1回で検査を終わらせたいところです。特に小さな子どもさんの場合には、一度この痛みを覚えると翌日の検査を受けたがらないことが殆どです。

以上のことを踏まえて、どのタイミングで受診すれば良いかということですが、
①の場合は、タイミングが早すぎて検査しても陰性になる確立が高いのでお勧めしません。学校や保育園や保護者の方々が心配されて、早めに子どもさんを連れて来られることも多いのですが、上記のような理由で結局は2日連続で検査が必要となることも多いです。

②であれば発症してから12時間以上経っていますので検査の陽性率も高くなり、受診しても良いタイミングではあります。

③は、発症して24時間くらい経っており検査の陽性率も9割くらいになるのでベストのタイミングです。遅れて受診することの不安を感じられる方もあるかもしれませんが、症状があっても半日くらいは解熱鎮痛剤(カロナールなど)と水分補給で様子を見られても、殆どの場合は問題ありません。

医療機関として最も困るケースは、インフルエンザらしい症状が無いのに、周囲で流行しているので自分も検査して欲しいという方です。保険診療では、症状が無い方の医療行為(検査も)は出来ないことになっています。もし僅かな症状を根拠にインフルエンザ検査を行ってしまうと、翌日の検査は出来ますが、その後1週間は制度上検査が出来ません。例えば最初は軽い風邪症状で、インフルエンザ検査陰性であったが、3日後に高熱が出てインフルエンザが疑われても、その時点での保険診療としての検査が出来ないことになり、自費で行うことになるということです。このようなことが起きないように、不要な検査は行わないことも大切です。

ご参考にして頂ければ幸いです。